日中国交正常化50周年を記念し、福井県あわら市役所で12月26日、同市出身の医師・藤野厳九郎との交流を回想した魯迅の短編小説『藤野先生』を主軸にした日中共同シンポジウムが開かれる。参加無料。
日本近代文学を研究する都留文科大(山梨県)の周非(しゅうひ)・特任准教授が企画、主催。日中友好の象徴的な作品である『藤野先生』を通して、日中交流への理解を深めるとともに、文学が持つ本来の力や価値を知ってもらう。
基調講演は、同大の田中実名誉教授が「近代小説の未来」と題し行う。近代小説の神髄はどこにあるのか、同作品をどのような解釈で読むべきかを考える。来年度に同市と友好都市締結40周年を迎える中国・紹興市の第一中学校からは、李妙芸(りみょうげい)教諭がオンライン発表する。中国の教育現場で『藤野先生』がどのように読まれているのかを紹介する。最後は小出高(新潟県)の神田富士男教諭が小説の深層を読み解く授業の実践報告をする。
午後1時半~同4時20分。受け付けは同1時から。