福井県坂井市の越前松島水族館でミズダコの赤ちゃんの展示が１月５日から始まった。体長１センチほどの半透明で、小さな吸盤が付いた腕を一生懸命動かしてふわり、ふわり。愛らしく泳ぐ姿が、子どもたちの人気を集めている。

　雄島沖で捕獲されたお母さんダコ４匹が推定３万個を産卵し、昨年末からふ化が始まった。「おさかな館」で約３０匹を展示している。ミズダコの生態は未知の部分が多く、飼育施設でふ化した赤ちゃんダコは約２週間でほとんどが死んでしまい、国内では１年２カ月、同館では半年間の生存が最長という。

　ふ化時期が異なるため、５月の連休ごろまで展示できる予定。飼育担当者は「ふわりとした浮遊生活は今の時期だけ。半透明のかわいい姿を見てほしい」と来場を呼びかけている。