休校中の波松小の教室に展示されたペットボトルアート=福井県あわら市波松小

休校中の波松小の教室に展示されたペットボトルアート=福井県あわら市波松小

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県立大生が休校舎に映えアート 地域活性化、海ごみ啓発

福井新聞(2023年2月16日)

 福井県立大経済学部の学生が休校中のあわら市波松小の校舎を活用し、地域活性化に結びつけようとアート作品を制作した。プラスチックによる海洋ごみの問題を考えるペットボトルツリーや、波松地区のシンボルであるクジラを模した巨大な平面作品を展示している。26日まで。

 アート展示を通じて波松をPRし、フォトスポットとして多くの人に足を運んでもらおうと企画した。同大文化経済学専攻、山崎茂雄教授のゼミ活動として3年生8人が8日に制作を開始。12日から展示した。

 2階の6年生教室で作ったのは高さ約2メートルのペットボトルツリー。学生たちが持ち寄ったボトル154本を、園芸用の支柱で作った型に取り付けた。金色のリボンで飾り、電飾も施した。資源の再利用を提案するとともに、近くの波松海岸にはプラスチックごみが多く流れつくこともあり、海洋ごみの問題に関心を持ってもらおうという意図がある。

 もうひとつは、再生紙のボール紙を使った平面アート「つながりのくじら」。2階の3、4年生の教室の窓全面を使い、横幅約8メートルの白いクジラを貼り付けた。

 校舎を管理運営する「なみまち倶楽部」によると、波松は100年ほど前まで漁村だったといい、クジラは豊漁を願う海の守り神としてあがめられ、今でも地域のシンボルとなっている。校舎内の「なみまちカフェ」のロゴにもクジラが採用されている。

 6年生教室は写真映えを意識し、教室の黒板にクジラの絵を描いたり、風船でカラフルに飾り付けたりするなど手作り感が満載。学生の代表、森永樹さんは「まずは波松の人に見てもらいたい。若者が来たくなるように、一緒に地域を盛り上げていければ」と話した。観覧できるのは26日までの木~日曜。

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