黒部峡谷鉄道は6日、宇奈月-欅平(けやきだいら)(20・1キロ)の全線で今季の運転を始めた。積雪の影響で開通が遅れた昨季より20日早い。ゴールデンウイーク中とあって、大勢の観光客がトロッコ電車に乗って新緑と清流の絶景を楽しんだ。
あいにくの空模様となったものの、欅平で降りた乗客は奥鐘橋や人喰岩(ひとくいいわ)周辺を散策し、峡谷美を堪能した。家族4人で京都から訪れた太田光咲(みさき)さん(12)は「山の緑は鮮やかで、川の流れは迫力がすごい。自然の中できれいな空気に癒やされた」と話した。
6日の乗降客数は3322人(速報値)。新型コロナウイルス禍の影響が大きく、平日だった昨季の全線開通日(5月26日)の1655人の2倍超となった。
今季の営業運転は4月20日に宇奈月-笹平の7キロで開始しており、例年通り11月30日まで。