やまちょうが販売する「あんこん」。(左から)ねぎ粒あん、黒ごま、里芋こしあん

やまちょうが販売する「あんこん」。(左から)ねぎ粒あん、黒ごま、里芋こしあん

新潟県 新発田・月岡・阿賀野 特産 スイーツ

ようかん×レンコン=「あんこん」、"萌え断"菓子が復活

新潟日報(2023年5月12日)

 新潟県五泉市本町3の婦人服店「やまちょう」の8代目・阪井明子さん(48)が閉店した市内の和菓子店「寿々長(すずちょう)」の商品で、特産のレンコンを使ったようかん「あんこん」を復活させた。婦人服店が入る建物の一角を改装し、引き継いだ製法で製造、販売する。新しいレシピも開発し、阪井さんは「五泉の魅力が詰まった品を販売できてうれしい」と話す。

 阪井さんは母と創業182年の婦人服店を切り盛りする。市の特産品のレンコンの魅力にはまり、レンコンを使ったアクセサリーを作ったり、全国ネットのテレビ番組「マツコの知らない世界」に出演してレンコンの魅力を語ったりと、"レンコン愛"が熱い。

 2019年には寿々長の店主鈴木長一さんと協力し、ようかんの上に寒天を使って小さなレンコンの断面が見えるように配置した「あんこん」を開発した。

 ただ、鈴木さんは病気を患い、寿々長は22年1月に閉店。鈴木さんは翌月に死去した。製法を伝授してもらっていた阪井さんは、婦人服店の2階の水場を改装し、保健所の許可を取るなど準備を進め、今年3月からあんこんの販売を再開した。阪井さんは「寿々長さんが残したものをなくしたくなかった」と思いを語る。

 日中は婦人服店の営業を優先し、夜に「あんこん」を作る。「小豆を煮始めると手が離せない。夜に寝る間を惜しんで集中して作っている」という。「でも1センチにも満たないレンコンの断面を見ると、かわいいと思ってそれでまた元気が出る」とほほ笑む。

 阪井さんはレンコンだけではなく、「五泉愛」も高じて新たなレシピを開発。レンコンと共に"五泉三大美人"と呼ばれる、サトイモ、ネギをようかんと合わせた商品の販売も始めた。

 「レンコンへの情熱」で異業種に挑む阪井さん。「季節ごとに五泉のおいしい素材を活用した商品を作りたい。ぜひ多くの人に食べてほしい」と話している。

 あんこんは1個230円(税別)。日によって、こしあんや黒ごま、粒あんなどのバリエーションがそろう。

今月のお得な国内ツアー びゅう

新発田・月岡・阿賀野 ニュース

新発田・月岡・阿賀野
イベント

新発田・月岡・阿賀野
スポット