６月下旬の豪雨で被災した立山町東谷地区にある昆虫王国立山「立山自然ふれあい館」（同町四谷尾）は１６日、「カブトムシ祭り」を開催する。豪雨の影響で中止も検討したが「子どもたちが喜ぶイベントをやめるわけにいかない」と予定通りの開催を決定。当日は地元農産物なども販売し、被災農家の応援につなげる。

　豪雨により白岩川の堤防が複数箇所で決壊し、家屋や水田の被害が相次いだ。昆虫王国立山「立山自然ふれあい館」がある四谷尾でも堤防が決壊し、水田が濁流にのまれるなどした。

　「カブトムシ祭り」は夏の一大イベントとして知られる。昨年は新型コロナの影響で３年ぶりに開催し、多くの子どもたちが楽しんだ。ただ、イベントは住民総出で切り盛りするだけに、今回は豪雨の復旧作業と重なる人もいるため中止も検討したが、１日に開いた実行委で開催に賛同する意見が大勢を占めた。

　当日はカブトムシの大きさを競う大会があるほか、地元産の野菜や加工品を並べる。屋台や縁日、地元産ブルーベリーのソースをかけたかき氷、特産ラ・フランスのシェイクも販売する。住民は「子どもの笑顔があれば元気になれる。大勢の人に訪れてもらいたい」と話している。