「雲上の秘湯」といわれる蓮華（れんげ）温泉（新潟県糸魚川市）の夏季営業が７月５日、始まった。温泉に至る道路が５日午前に開通。登山客や秘湯愛好家が早速訪れ、山並みの緑や残雪を眺めながら露天風呂に漬かった。

　温泉に至る市道蓮華線は冬期間閉鎖し、除雪の後に倒木の除去など道路整備を行っていた。

　標高約１５００メートルの白馬岳蓮華温泉ロッジから徒歩約５〜１０分の場所に泉質の異なる四つの湯がある。神戸市から妻と訪れた会社員男性（６３）は「各地の温泉を巡っている。ここは泉質がいい」と満足そうに話した。

　１５日からは糸魚川駅や平岩駅と同温泉を結ぶバスが運行する予定。市道の開通期間は１０月中旬まで。

　ロッジは北アルプスの山々に向かう人たちの宿泊先にもなる。支配人の田原伸男さん（５１）は「今年は残雪が少ないが、気象に注意して登山計画を立ててほしい」と呼びかけている。問い合わせはロッジ、０９０（２５２４）７２３７。