福井県あわら市の市無形民俗文化財「金津祭」(福井新聞社後援)が7月15~17日、旧金津町市街地で行われる。中日の16日は3基の人形山車(やま)が練り歩く。山車に乗り込む囃子(はやし)方の稽古が大詰めを迎え、太鼓を担当する児童は「失敗しないよう一生懸命練習して、本番を楽しみたい」と汗を流している。
山車巡行は1897年、金津神社の社殿修復と境内拡張を機に始まった。現在は金津地区内の16区が、3ブロックに分かれて当番制で担当。今年は天王区の「狐忠信」、春日区の「弁慶勧進帳」、榛ノ木原区の「徳川家康」が山車巡行する。
囃子方で太鼓を担う児童は、2人一組で山車に乗り込み、大人の笛、三味線と一緒に演奏する。4日夜は、春日区の児童ら7人が、市金津本陣IKOSSAで稽古した。金津祭囃子保存会の堀田あけみ副会長らの指導を受け、ばちさばきやテンポに気をつけながら、稽古に励んでいた。
金津小6年の児童は「練習では間違えても次に向けてしっかり練習している。間違えずに本番を迎えたい」と真剣に取り組んでいた。宮腰区長は「初めての子もいて最初は心配だったが、手も上がり成長を感じる」と稽古を見守った。
16日は、午前9時に山車が各区を出発し、同11時に3基が金津神社にそろう。その後も町内を練り、午後9時前後に各区に戻る。
15日は、午後6時からJR芦原温泉駅西口のにぎわい施設アフレアで、祭り囃子などのステージ披露ほか、約400年の歴史を持つ「本陣飾り物」コンクール(福井新聞社後援)がある。