新潟県の佐渡島内で観光関連事業を手がけるサンフロンティア佐渡（千種）が、佐和田海岸で「海のいえＳＡＷＡＴＡ」（河原田本町）の運営を始めた。通年でマリンスポーツやレンタサイクルなどアクティビティの拠点化を目指すほか、地元海産物を利用した料理を提供する予定。海水浴シーズン以外も営業して、佐和田海岸全体の魅力を高めたい考えだ。

　施設は市が所有する。市によると、１９８５年に設置された施設は２階建てで敷地面積４１２平方メートル。目の前に佐和田海水浴場があり、シャワー室や更衣室、トイレのほか休憩スペースを備える。１０年ほど前から市が民間業者に建物の管理業務を委託しており、サンフロンティア佐渡が今年４月に受託した。

　７月にオープンした施設には、サンフロンティア佐渡が両津地区で運営する「佐渡アウトドアベース」の２号店を併設。アウトドアツアーなどの拠点と位置づけ、シーカヤックやＥバイクなどを貸し出している。

　佐和田海岸は多くの海水浴客だけでなく、年間を通じてサイクリングやランニングを楽しむ人の姿が見られる。近年は施設近くの桟橋が撮影スポットにもなっており、サンフロンティア佐渡は周辺の魅力も発信していく考えだ。

　通年営業する方針で、地元需要とともに観光客の利用を見込む。佐渡産海産物の浜焼きなどを提供する予定で、飲み物代を除く食事の客単価は１人当たり千円〜２千円を想定。海岸線の眺めを楽しんでもらうための電動キックボードを導入する計画だ。

　サンフロンティアグループでマーケティングを担当する田中玲香さんは「おいしい魚や滝ツアーなど、佐渡には冬の魅力も多くある。地元の人と観光客が交流できるような場所にしたい」と話している。

　午前９時〜午後５時。問い合わせはサンフロンティア佐渡、０２５９（５８）７０３０。