福井県あわら市金津創作の森美術館で開かれているイラストレーター原田治さん（１９４６～２０１６年）の北陸初開催となる個展「原田治展『かわいい』の発見」（金津創作の森財団主催、同市、市教委、福井新聞社共催）の関連で、人気キャラクターのジルとジャックの顔を素焼きの皿やガラス製品に絵付けする体験が好評だ。先月１５日の開幕以来、１カ月で作られたグッズは２６０点にも上る。自分なりの"かわいい"を求め、熱中する夏休み中の家族連れらでにぎわっている。

　「ＯＳＡＭＵ　ＧＯＯＤＳ（オサムグッズ）」の創作体験は、陶器の皿、ガラスのペーパーウエート、ガラススタンプへ絵付けする３教室で、創作の森の陶芸とガラス工房の設備を生かした体験プログラム。

　人気が高いのはジルとジャックの顔を皿に絵付けし、焼き上げる体験で、８月１５日までに１５３件の申し込みがあった。直径２０センチの素焼き皿に型紙を合わせてキャラクターの輪郭を下書き、髪や顔をパステルで色付けし、輪郭部分にスポンジで絵の具を乗せ、背景を描くなどして完成させる。

　髪形を変えたり、眼鏡をかけさせたり帽子をかぶせたりと自分だけのキャラ作りを楽しむ参加者も多い。１６日に来館した敦賀市の児童は、母親、弟と挑戦した。「お母さんがこのイラストが好きなの。絵付けはうまくできた」と話し、３０分ほどで描き上げた。

　絵付け皿は、工房のガス窯で焼くため、引き渡しは２カ月後になる。ガラスグッズは、整形などの難しい部分は専門スタッフが担当する。

　体験は６歳以上（小学生以下は保護者同伴）で、会期中の９月２４日まで（休館日除く）開催。料金は皿絵付けが１作品１２００円、ペーパーウエート絵付け同２千円、ガラススタンプ同３千円（いずれも税込み）。問い合わせは同美術館＝電話０７７６（７３）７８００。