スズ・シアター・ミュージアム「光の方舟」=珠洲市大谷町(撮影・木奥惠三氏)

スズ・シアター・ミュージアム「光の方舟」=珠洲市大谷町(撮影・木奥惠三氏)

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「光の方舟」保存活用へ協定  珠洲市と国立歴史民俗博物館

北國新聞(2023年8月30日)

 珠洲市はスズ・シアター・ミュージアム「光の方舟(はこぶね)」の保存活用に向け、国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)と協定を結んだ。29日に市役所で締結式が行われ、9月23日に開幕する奥能登国際芸術祭2023(北國新聞社特別協力)でも協力していくことを確認した。現代アートとして展示される能登の民具や生活用品を貴重な民俗資料として後世に伝えていく。

 締結は6月19日付。5月に起きた奥能登地震の復旧を優先し、式はこの日になった。泉谷満寿裕市長と博物館の川村清志准教授が協定書を交わした。

 大谷町の「光の方舟」は光と音と映像で演出する劇場型の歴史民俗文化交流施設で、能登の祭りのもてなし「ヨバレ」で使われた御膳(ごぜん)や農機具、漁網、古い家電製品などが展示されている。博物館が民具の保存活用、調査研究に加わり、展示品の入れ替え、光の方舟の「分館」で開催されるワークショップにも協力する。

 泉谷市長は「『光の方舟』に学術的な裏付けや取り組みがベースとして加わることが重要と考えている。珠洲のレガシー(遺産)にしたい」と強調した。

 川村氏は「珠洲には価値のある資料がまだまだ眠っている。われわれが歴史的、文化的にそれらを整理し、芸術祭で多くの人に見てもらいたい」と語った。川村氏は2011年の東日本大震災で被災した文化財の保護に取り組んだ経験があり、群発地震が続く珠洲市でもノウハウを生かす考えを示した。

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