作品に込めた思いを語る(右から)長谷川さんと室井さん

作品に込めた思いを語る(右から)長谷川さんと室井さん

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温かみある絵本原画、作者の室井滋さんら解説 朝日町ふるさと美術館、移転記念特別展に70点

北日本新聞(2023年9月24日)

 朝日町ふるさと美術館の移転開館記念特別展「絵本・室井滋と長谷川義史の世界展」が23日、同館で始まった。県出身の俳優で絵本作家としても活躍する室井滋さんの作品に登場する温かみのある原画約70点を展示。原画は絵本画家で祖父が富山県出身の長谷川義史さん(大阪)が1枚ずつ絵の具で描いた。11月26日まで。

 題材となった絵本は富山弁で肩車を意味する「チンチンボンボさん」など3作品。解説会で室井さんは「富山にちなんだ現代的なものを書きたいと思い、好きな富山弁から発想した親子の物語」と紹介。長谷川さんは自らの作品について「富山でロケハンして肌で空気を感じながら描いた。澄んだ空気などがきれいなブルーで表現されており、うまいなあと思う」と軽妙に語り、観衆の笑いを誘った。2人はこれまで七つの絵本を合作している。解説会に先立ち開会式があり、笹原靖直町長が「2人のチームワークで創作し、優しい思いが込められた作品を幅広い年代の人たちに鑑賞してほしい」とあいさつした。

 室井さんがプロデュースした「しげちゃん一座」によるワークショップもあり、親子連れ36人と交流した。参加者は「平和」をテーマに、思い描いたことをスケッチブックに文字と絵で表現。室井さんが一人一人の作品を見て回りコメントした。

 特別展は観覧料大人600円、小中高校生200円。火曜休館。北日本新聞社共催。

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