ユーチューブチャンネル「けえ【島育ち】」の一場面

ユーチューブチャンネル「けえ【島育ち】」の一場面

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佐渡市出身ユーチューバー「けえ【島育ち】」さん効果が本島にすごい! 「I♡佐渡」Tシャツ売り上げ2倍、佐渡海洋深層水は3倍⤴魅力発信ありヶ島

新潟日報(2023年10月23日)

 ユニークな動画を通じて新潟県佐渡島の魅力を発信する佐渡市出身の人気ユーチューバーけえさん(21)効果で、佐渡関連品の売れ行きが好調だ。動画に登場する「佐渡海洋深層水」の供給ステーションには夏場、島外を中心に親子連れらが多く訪れ、施設での売り上げが2022年比で3倍に達した。けえさんが着る「I♡佐渡」と書かれたTシャツも22年の倍以上の売れ行き。島の関係者は「想定外の効果だ」と喜んでいる。

 「超田舎者の佐渡ヶ島系ユーチューバーチャンネル」と銘打った「けえ【島育ち】」は、登録者数40万人超で、若者や子どもを中心に人気がある。

 けえさんは、東京のJR山手線全駅で佐渡おけさを踊るなどユニークな動画を投稿。「利き水チャレンジ」といった企画で随所に佐渡関連の商品が登場する。けえさんが着用する「I♡佐渡」のTシャツも定番アイテムになっている。

 けえさん効果で、佐渡海洋深層水を供給する分水施設(佐渡市多田)には夏休み期間中、多くの人が訪れた。

 運営する新潟県佐渡海洋深層水(佐渡市)によると、分水施設には通常、個人や業者らの訪問が多いが、6月ごろから県外ナンバーの車やレンタカーに乗った親子連れらが増加。分水施設前で写真を撮ったり、商品を買い求めたりした。

 分水施設での売上本数は2022年5〜10月で234本だったが、23年は5月から9月20日までで776本。22年の3倍超となっている。猛暑や新型ウイルス感染症の収束の影響もあるとみられるものの、各店舗を含めた全体の売上本数も7、8月は22年より6〜7割程度多かったという。

 分水施設では急きょ、パンフレットを整えるなど対応に追われた。担当者は「話を聞くと、ユーチューブを見て来たという人が多かった。あまりの来訪の多さに面食らったが、佐渡海洋深層水の魅力を知ってもらったのはありがたい」と話す。

 2023年夏の佐渡では「I♡佐渡」と書かれたTシャツを着た子どもの姿が目立った。

 佐渡汽船両津港ターミナルに隣接する売店では、6月ごろからTシャツが売れ始めたという。佐渡汽船商事部によると、150センチ以下の子どもサイズが売れ筋で、1日当たり数十枚という売れ行きだ。「22年の倍以上の枚数を販売した。間違いなく、子どもに人気の高い、けえさん効果だ」と担当者は語った。

 けえさんは新潟日報社の取材に「佐渡の魅力を面白いと思ってもらえるよう、直球ではなく工夫して取り上げた。売り上げにつながったのはうれしいし、びっくり」と声を弾ませた。

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