黒部峡谷の欅平(けやきだいら)で進められていたバリアフリー化事業で、車いす利用者が欅平周辺の景勝地を観光できるようになった。黒部市や県などが通路を新設した。11月2日から通行できる。武隈義一市長が20日の定例記者会見で説明した。
欅平は黒部峡谷鉄道の終点で、奥鐘橋や人喰岩といった人気の観光スポットがある。来年6月に一般開放される黒部宇奈月キャニオンルートの発着点になる。
欅平駅の近くには駅前広場と欅平ビジターセンターがある。そこから離れた奥鐘橋などに行くには、階段を降りなければならなかった。キャニオンルートの一般開放を見据え、市や県、同鉄道などでつくる黒部峡谷欅平周辺運用協議会が、同駅前から階段を迂回(うかい)する通路を設置した。
通路は勾配があることから、介助者がいる人を対象に電動車いすを無料で貸し出す。
事業費は1200万円。欅平に行けるのは同鉄道が運行する4~11月で、今年は11月末まで。