新米コシヒカリを使ったメニューで食の魅力を発信する「魚沼ごちそうおにぎり」が新潟県魚沼市の飲食店など15店舗で始まった。猛暑による米の等級低下の影響が懸念されたが、関係者は「食味は変わらない」と強調。趣向を凝らした逸品でもてなす。
ごちそうおにぎりは魚沼市観光協会が主催。日本一おいしいコシヒカリを使った料理を食べられるという魚沼市のブランドイメージの構築を図る。昨年は3千食を販売した。3年目の今回は初参加の3店舗を含む15店舗が、12月24日まで展開する。
おにぎり単品からセットメニューまであり、価格は200円〜1650円。おにぎりの具材はきりざいやかぐら南蛮、ローストビーフなど多彩で、飲食店、旅館、キッチンカーなどで販売している。
魚沼市清本の温泉宿泊施設「神湯とふれあいの里」では「人気の三種・旨!にぎり」として、おにぎり3個とみそ汁、自家製の漬物を千円で提供する。
具材は定番のサケ、筋子にウナギを加えた。おにぎりの上だけでなく、中にも具材をたっぷりと入れ、ボリューム感があふれる。ベテラン調理員が米のとぎ方から水加減、握り方などにこだわった。調理課長の富永朋樹さん(55)は「粘り気のあるご飯で冷めてもおいしい」と自信を見せる。
入浴利用者に中高年が多いこともあり、和田辰雄支配人(64)は「具材をいろいろ試してみたがシンプルなものが一番良かった」と話す。昨年は一日15食限定だったが、今年は制限をなくし売り上げ増加を目指す。
魚沼市観光協会は、魚沼コシを少量パックで販売する「すとあ はち-じゅう-はち」を市観光協会インフォメーションセンター内に期間限定でオープンする。ごちそうおにぎりの販売店舗と魚沼市内の温泉施設などと協力し、デジタルスタンプラリーも展開。魚沼コシなど応募すると抽選で88人に当たる特産品を用意し、誘客を後押しする。
ごちそうおにぎりや、キャンペーンの詳細は魚沼市観光協会のホームページで紹介している。