来春の北陸新幹線県内開業を記念した特別展「魅せる、現代工芸展」(福井新聞社後援)が、福井県越前町の県陶芸館で開かれている。福井県、石川県、京都府の作家がそれぞれの感性や表現で作り上げた"魅せる"作品24点を展示している。11月26日まで。
同展は新幹線県内開業を見据え、作家同士のつながりを創出しようと、同館が初めて企画した。福井からは越前焼の陶芸家、吉田豊一さん(豊彩窯)と司辻健司さん(光窯)が出展。石川、京都からは金沢美術工芸大大学院(金沢市)と京都市立芸大大学院(京都市)の学生計6人が渾身(こんしん)の作品を並べた。
吉田さんの出品作の一つ「風のハーモニー」は、短冊形にしたヒノキの板を何枚もつづった打楽器「ささら」から着想を得た。ヒノキの代わりに越前焼で制作。約50枚を縄で連ねて樹脂で固め、立体造形に仕上げた。
このほか、梅の木の幹をしなやかな女性の体に見立てた発泡スチロールの盆栽や、九谷焼を思わせる赤、緑の色釉(ゆう)で細やかな絵、文様が施された焼き物のだるまなど、各作家の力作がそろう。
午前9時~午後5時。毎週月曜休館。一般800円。高校生以下と70歳以上は300円、未就学児無料。問い合わせは同館=電話0778(32)3262。