2024年版パンフレットや蜃気楼の写真をPRする研究会メンバー

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蜃気楼 見に来てね 魚津の研究会がパンフ刷新、早朝の「放射冷却型」紹介

北日本新聞(2024年2月28日)

 魚津蜃気楼(しんきろう)研究会は、蜃気楼観測のポイントを伝えるパンフレットの2024年版を発行した。会員が撮った写真を交え、蜃気楼の種類や発生の仕組みなどを分かりやすく解説。通算13冊目となる今回は新たに、朝の放射冷却に伴って対岸の風景が変化する珍しい現象を紹介し、「日の出の前から見える蜃気楼」としてPRしている。

 パンフレットは毎年刷新している。24年版はB4判三つ折り、6ページ構成で1万部作った。魚津港近くの展望地で見物客らに配布するほか、市内の観光スポットに置く。

 パンフでは、上空と海面付近の温度が「上暖下冷」となって生じる上位(春型)蜃気楼に対し、「上冷下暖」の下位(冬型)蜃気楼があるのを示し、その違いを同じ場所の写真の対比と図解で紹介している。対岸の風景が上に伸びたり反転したりする上位蜃気楼の発生条件なども載せている。

 珍しい「放射冷却型蜃気楼」もアピール。気温が高まる日中に現れる一般的な上位蜃気楼とは異なり、早朝などに上空の暖気の下に放射冷却現象に伴う冷たい空気が流れ込んだ際、上位と下位の両蜃気楼が同時に見られることを説明する。

 同研究会は、毎日の蜃気楼予測をホームページで公開している。2月18日は予想が的中し、今季第1号で過去4番目に早い上位蜃気楼が観測された。野村英樹会長(58)は「パンフを読み、発生が予測される日に海岸を訪れてもらえれば、蜃気楼を目にできる可能性は高くなる」と話した。

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