滑川市のパティシエ、中田沙樹さん(35)は、同市大町に通年営業のかき氷店をオープンさせた。地元産の果物や手作りのトッピングが特徴で、スイーツさながらの"進化形"のかき氷として提供。Uターン就職した経験から「富山は何もないと言われがち。同年代や若者に滑川にもいい場所があると知ってもらうきっかけになりたい」と意気込む。
幼い頃から菓子作りが好きだった中田さんは、大阪府の製菓専門学校を卒業後、奈良県のケーキ店に就職した。その後、富山にUターン。富山市根塚町の菓子店「和の心 ぷちロール」に入り、商品開発や製造管理などに携わってきた。
出来たてのスイーツをその場で食べることが好きだったことから、独立してかき氷店を開くことを決意。滑川市内で海と山がどちらも見える場所を探し、倉庫だった建物を改装した。
店名は「氷とおやつ なかだや。」。かき氷には旬を迎えた果物を使い、可能な限り地元の食材を生かす。ソースやトッピングは全て手作りしている。
6月30日にオープンし、初日は約60人が訪れた。今後は市産のイチジクのほか、桃やメロンなどを使ったメニューを提供する。冬季はケーキや菓子を振る舞う喫茶営業を中心とする。「お客さんが『おいしいものを食べて頑張ろう』と思い、リフレッシュして帰ってもらえるようなお店にしたい」と話した。
10月までは火~木曜が定休日で、営業は午前11時~午後4時。予約制で営業日の1週間前からインスタグラムのダイレクトメッセージで受け付ける。予約状況や11月以降の営業はインスタで告知する。