富山湾の春の風物詩、ホタルイカ漁が1日解禁された。滑川市高塚の滑川漁港では412キロが水揚げされ、地元の漁業関係者は「初日としてはまずまず」と笑顔を見せた。漁は6月まで続く。
午前4時前、滑川春網定置漁業組合(萩原金吉組合長)の親船と子船計6隻が滑川漁港を出発し、沖合1~3キロに仕掛けた定置網に向かった。漁師が力強く網を引くと、網の中のホタルイカが幻想的な青い光を放った。
水揚げされたホタルイカは体長7センチ前後。同漁港の荷さばき場に運ばれ、入札方式で県内の業者に1キロ当たり3700円~6千円で競り落とされた。
同漁港では昨年、初日に835キロが揚がり好スタートを切ったが、3月は伸び悩み、年間漁獲量はほぼ平年並みの539・3トンだった。萩原組合長(65)は「今後の豊漁に期待したい」と話し、子船船長の村上憲さん(41)=滑川市魚躬=は14日の北陸新幹線開業を踏まえ「見て楽しく、食べておいしいホタルイカを味わいに、大勢の人に滑川に来てほしい」と期待した。
滑川沖の定置網は現在5カ所に設置されており、今月中に11カ所まで増やす。漁は例年、4月から5月上旬にかけて最盛期を迎える。