メルヘンチックな駅舎が目を引くJR小浜線の若狭本郷駅。1990年に大阪府で開かれた「国際花と緑の博覧会」で設けられた「風車の駅」を移設したもので、観光客らの人気を集めている。
風車の駅は、JR西日本が出展。英国の作家ジョン・バーニンガムの童話「おーい、おりてよ」の世界をモチーフにしたという。山小屋風の外観で、六角形の塔が特徴。塔の高さは約15メートル、面積は約330平方メートル。駅舎には町観光協会や喫茶店があり「風車会館」の愛称で親しまれている。
駅近くの観光案内施設「情報交差点ぽーたる」には、博覧会で会場を走ったSL「義経号」のレプリカを展示している。官営幌内鉄道が1880年に米国から輸入した蒸気機関車で、重さ14・2トン、全長12・08メートル、高さ3・38メートル。
施設職員の濵田政子さん(55)=同町本郷=は「風車の駅として知られているので『風車(かざぐるま)はどこですか』と尋ねる観光客もいる」と苦笑。施設には鉄道ジオラマや、大飯中の生徒が手作りした観光マップなどもある。
8月6日、町の夏の一大イベント「若狭おおいのスーパー大火勢(おおがせ)」に合わせて、駅をライトアップし、多くの観光客を迎える。