「冬の使者」コハクチョウが福井県越前市上真柄町付近に多数飛来している。1月28日には武生東高東側のところどころ雪が残る田んぼで、50羽ほどの成鳥が長旅の疲れを癒やすかのように羽を休め、さかんに餌をついばむ様子が見られた。
市内の60代男性が26日午前7時半ごろ、通勤中に同校近くの田んぼで複数の白い鳥を発見。28日に改めて観察し、コハクチョウがえさを食べている姿を確認した。「7、8年通う道だが、コハクチョウを見たのは初めて。越前市にも飛来するのだと驚いた」と話した。
鳥類に詳しい福井市自然史博物館の学芸員によると、コハクチョウはシベリアなどで繁殖する鳥で、冬になると越冬のため南下する。県内では10~3月に見ることができ、稲刈りの際に落ちた米などを食べるという。