能登町合鹿(ごうろく)の浄土真宗東本願寺派福正寺の本堂に14日までに、寺周辺の草花を描いた天井画が完成した。創建以来約500年ぶりとなる天井の張り替えに合わせた企画で、門徒や参拝者らが制作した色彩豊かな絵190枚が本堂を彩っている。
絵は1枚85センチ四方の大きさ。ミズバショウやササユリ、ハスのほか、のとキリシマツツジやケヤキなどの木々、ツバメや鳳凰(ほうおう)といった鳥も描かれている。ヒノキの板にアクリル絵の具で着色した。
令和の花の風景を後世に伝え、500年後に文化財となることを願って企画した。4歳~80代の門徒らが昨年7月から制作に着手し、4月に天井に取り付けた。制作には飯山浩純(こうじゅん)住職と親交のある能登町出身の洋画家西房浩二さんが協力し、西房さんが指導する北國新聞文化センターの教室生も参加した。
8月29日に完成奉告法要を予定しており、飯山住職は「多くの人のご縁をいただき、壮観で華やかな天井画が仕上がった。寺の宝として大切にしたい」と話した。