2013~14年、本紙朝刊1面に連載した俳句コラム「四季の一茶」。その一部をイラストと合わせて紹介する企画展「四季の一茶」が20日、上水内郡信濃町の一茶記念館で始まった。14年のコラムをまとめた本「続・四季の一茶」(信濃毎日新聞社刊)の刊行を記念した。著者の二松学舎大客員教授矢羽(やば)勝幸さん(69)=上田市=は「鮮やかで面白い絵と、一茶の俳句との組み合わせを楽しんでほしい」とする。
2年分のコラムから同館が80本を選び、書籍版「四季の一茶」「続―」に掲載した庄村友里さん(長野市)のイラストと組み合わせて展示した。11月30日までの期間中、20点ずつ4回に分けて展示内容を変更。各回ごとに四季の句を紹介する。
初回は5月22日まで。「菜の塵(ちり)や流(ながれ)ながらに花の咲(さく)」の句を、矢羽さんは「逆境の中で花を咲かせた」などと解説。庄村さんは、無数の菜の花と青い流れに浮かぶ2、3の花との対比で描いた。ほかに「元日や上々吉の浅黄空」「涼風(すずかぜ)や何喰(く)はせても二人前」などを並べた。
見学無料。6月27日午後2時、「四季の一茶」について矢羽さんの講演がある。こちらは入館料(大人500円など)が必要。問い合わせは同館(電話026・255・3741)へ。「続・四季の一茶」は3月23日から順次、県内の書店に並ぶ。1620円(税込み)。問い合わせは平日に信濃毎日新聞社出版部(電話026・236・3377)へ。