今季の信州産フルーツの皮切りとなるハウスサクランボの出荷が4日、県内一の産地の中野市で始まった。2、3月に気温が激しく変化し、温度管理などに難しさがあったものの、甘さがあり、つやと張りも良い上々の出来という。
同市若宮の中野市農協の共選所には同日朝、農家が丁寧に箱詰めし、宝石箱のように仕立てられた「佐藤錦」が並んだ。農協職員が計27キロを検品した後、東京、名古屋、大阪の市場に出荷した。最上級のきり箱入り2Lサイズ(40個入り)は、店頭で2万円ほどの値が付く見通しだ。
県内生産量の約6割を占める同市産のサクランボの出荷は5月中旬がピークで、7月初旬まで続く。同農協サクランボ部会長の徳武英明さん(53)は「例年以上の品質に仕上がった」と胸を張った。