長谷寺観音堂で「お告げの善光寺如来」を拝む女性

長谷寺観音堂で「お告げの善光寺如来」を拝む女性

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善光寺とゆかり、長野の長谷寺で如来像 御開帳

信濃毎日新聞(2015年4月19日)

 善光寺如来のお告げで開かれたと伝わる長野市篠ノ井塩崎の長谷寺(はせでら)の観音堂で18日、新たに鋳造した一光三尊阿弥陀(あみだ)如来像の御開帳が始まった。善光寺との古くからのご縁を形にしようと「お告げの善光寺如来」と名付け、開眼法要をした。大勢が訪れ、三尊像を間近に拝んだ。
 寺の言い伝えによると、約1400年前、白助(しらすけ)という若者が幼いころ亡くした両親を熱心に供養していた。善光寺で出会った僧侶が家でお経を上げ、奈良の長谷(後の観音霊場)に行くよう告げた。お礼に沐浴(もくよく)を勧め、浴室をのぞいたら、何と善光寺如来がいた。その後、白助が地元で寺を開いた―とされる。
 長谷寺にはこれまで善光寺如来像がなく、住職の岡沢慶澄(けいちょう)さん(47)が前回2009年の善光寺御開帳ごろから仏像制作を構想。愛知県の仏師に依頼し、完成した約20センチのブロンズ像が今年2月に届いた。一つの光背に阿弥陀如来と観音菩薩(かんのんぼさつ)、勢至(せいし)菩薩が並び立つ善光寺前立(まえだち)本尊と同じ形式だ。
 今年は善光寺御開帳に合わせて、ゆかりの全国26カ寺で同時に開帳が行われており、長谷寺もその一つ。青、黒、赤、白、黄の五色から一色を選び、色にちなんだ「人生の道しるべ」を記した紙を記念に提供する。
 御開帳は5月6日までの午前10時〜午後3時。岡沢さんは「篠ノ井にも足を延ばして祈りの歴史に触れてほしい」としている。今後も7年目に一度の善光寺に合わせて御開帳を開く考えだ。

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