県内は８日、南から流れ込んだ暖かな空気に覆われて各地で気温が上昇し、４月下旬～６月上旬並みの暖かさとなった。長野地方気象台（長野市）は敷地内のソメイヨシノの標準木が開花したと発表した。９日は明け方から朝にかけて中南部を中心に雷を伴った激しい雨が降る所がある見込みだ。

　８日の最高気温は長野２４・４度、飯山２４・３度、辰野２２・９度、上田２２・５度など３０観測地点中６地点で今年最高を記録。気象台の標準木の開花は１９５３（昭和２８）年の統計開始以来最速だった昨年より１１日遅く、平年より３日早かった。

　気象台近くの城山公園一帯では、咲き始めた花の下で早速花見を楽しむ人の姿が見られた。長野市西鶴賀町の自営業金垣友也さん（２８）は仲間７人と花見を楽しみ、「開花宣言の日に桜の下で仲間と飲めて最高」と笑顔を見せた。

　８日は前線などの影響で午後から雨となった。９日は昼頃から寒気が流入し、北中部の標高の高い所では雪が降る見込みだ。最高気温は長野と軽井沢で各１１度、松本と諏訪で各１２度、飯田で１６度の予想。気象台は土砂災害やなだれに注意する必要があるとしている。