与党が先行開業を目指している北陸新幹線の福井駅部周辺。屋根付きのJR福井駅舎の右側に新幹線の駅ができる=2014年11月、福井新聞社ヘリから

与党が先行開業を目指している北陸新幹線の福井駅部周辺。屋根付きのJR福井駅舎の右側に新幹線の駅ができる=2014年11月、福井新聞社ヘリから

福井県 あわら・坂井 福井・永平寺 北陸新幹線

北陸新幹線、福井先行開業に難題 九頭竜川橋や駅改修

福井新聞(2015年4月24日)

 北陸新幹線の福井駅先行開業は2020年度を目指して与党内で検討が進んでいる。残された期間は約6年と短いが、九頭竜川に架ける橋の工期短縮や福井駅の改修、留置施設の整備などが必要になる可能性がある。一般的に2回の冬を越さなければならない試運転を含めれば、時間はさらに限られる。難題をどう克服するか。クリアすべき課題を洗い出した。

  ■九頭竜川橋■

 全国初の新幹線と自動車道の併用橋となる全長約410メートルの九頭竜川橋は、19年度末までの工期で発注手続きを終えている。完成は目標の20年度内の先行開業に間に合うことになる。

 しかし、金沢開業の時には車両の試運転で冬を2回経験している。これに照らすと、20年の東京五輪前に開業するには、17年度末までの橋の完成が必要で、工期を大幅に短縮しなければならない。しかも6月から4カ月間は、梅雨や台風で川が増水する出水期にあたる。この期間は国の通達により、原則工事ができなくなるため、工期短縮には「夜間工事などが必要になる」との指摘もある。

  ■福井駅再整備■

 09年に完成した北陸新幹線福井駅部は、ホームを挟んで2線路(1面2線)を想定。しかし、現在の計画で一時発着駅となる敦賀駅や既に開業している金沢駅は2ホーム4線路(2面4線)の構造。JR西日本の真鍋精志社長は2月の会見で、福井駅先行開業に関して「福井を仮に2面4線にすると、周辺の用地買収など、設備投資が必要になる」と発言した。

 ただ福井駅部は、西側のJR福井駅と、東側に設置されるえちぜん鉄道の高架橋に挟まれる形で、拡張は容易ではない。

 またJR西日本によると、一般的に発着駅が受け入れる車両数は、駅だけではまかないきれないため、駅以外に車両を置くための施設が必要になるという。

 現在の金沢駅では、同駅の西約12キロに白山総合車両所(石川県白山市)があり、営業で使う線路とは別に、駅と施設を結ぶ。開業後は通常ダイヤの場合、金沢駅で1編成、白山で9編成の新幹線が翌朝まで待機(点検含む)し、ダイヤ通りに運行できるようになっている。

 こうした施設が必要になると、新たな用地確保などの課題が出てくる。

  ■えちぜん鉄道高架■

 福井駅の東側を走ることになるえちぜん鉄道の高架の完成は、2018年10月の予定だ。今年9月からは既に完成している新幹線の高架0・8キロを含む新幹線用地で仮線運行を始め、その間に現線路とほぼ同じ場所に、えち鉄用の高架をつくる。

 えち鉄の仮線運行で使用する新幹線用地は高架0・8キロを含む延長約1・8キロ分。このため約1キロ分の新幹線高架橋の着工は18年10月以降になる。試運転を考慮すると、20年度の先行開業はかなり厳しいスケジュールとなる。

 この課題を克服するには、新幹線とえち鉄の高架工事を並行して行う必要がある。そうなると、えち鉄の高架工事期間中は、駅周辺での運行をストップせざるを得ないことになる。その区間をバスなどで代行運転する方法があるが、利便性が悪化することで客離れも懸念され、調整が必要だ。

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