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「牛に引かれて善光寺」ゆかりの小諸―長野踏破

信濃毎日新聞(2015年5月24日)

 「牛に引かれて善光寺参り」の伝説にゆかりのある小諸市から善光寺(長野市)までの64キロを歩く「布引伝説ウォーキング」が23日行われた。小諸市観光協会などでつくる実行委員会が、7年目に1度開かれる善光寺御開帳に合わせて企画し、2009年に続き2回目。千曲市から歩く27キロコースを含め、4〜84歳の2千人余が参加した。
 伝説は、かつて釈尊寺(小諸市大久保)の近くに住んでいた欲深なおばあさんが、干していた布を角に引っかけて走りだした牛を追い、善光寺にたどりついて信心に目覚めるが、牛は釈尊寺の観音様の化身だった―という内容。「伝説の苦行コース」と名付けられた64キロコースの参加者は、まだ暗い23日午前4時に小諸市の懐古園を一斉にスタートし、釈尊寺前を通るなどして歩き続けた。上田市の上田城跡公園では、疲れも見せずに笑顔で歩く人が多かった。
 善光寺に近いゴール地点の長野市城山公園では、到着すると疲れ果てて園内の芝生に寝転がる参加者も。家族の勧めで初参加し、64キロコースを踏破した矢野順治さん(42)=小諸市加増=は「足にはまめが幾つもできた。さすが苦行コースだ」。27キロコースを歩き通した佐久市塩名田の高校1年生花田匠海(たくみ)君(15)は2回目の参加で「前回は父に付いていくのがやっとだったが、今回は弟のペースを気にしながら歩いた」と話した。
 実行委は、北陸新幹線(長野経由)金沢延伸を見据え、昨年夏に北陸でも開催をPRしたが、参加は数人にとどまった。実行委は「広報期間が短かったので、次回は参加が増えるようにしたい」とした。

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