中野市吉田の木工作家中川岳二さん(37)が18日まで、複数の木を組み合わせる「寄木(よせぎ)」の技法で作った縁起物の福助を展示する作品展「福よ、こいこい!福助祭り」を、工房脇のギャラリーで開いている。愛らしい姿をした大小さまざまな福助のほか、動物や江戸っ子をモチーフにした置物52種類が並んでいる。
福助には明るい茶色のケヤキ、こげ茶色のウォールナットなど4種類の木を使用。これらの木を接着させ、削り出して表情や着物の模様を表現した。床に接する底の部分を弓なりに膨らませており、指で押すと前後に揺れる。
中川さんは10年以上前から福助を作っている。客の人気が高く、今回は通常サイズに加え、新たに大小3種類を制作して並べた。「特大」サイズは高さ25センチほどで、重さは3・5キロもある。
中川さんは埼玉県出身。武蔵野美術大(東京)で木工を学び、卒業後の2001年に父親の出身地の中野市に移住し、工房を構えた。今回の作品展には猫やウサギなどをデザインした置物、宇宙船のような物体に人形が乗る作品もある。
中川さんは「福助というと土びな(郷土玩具の中野土人形)が有名だけれど、木の福助があることも知ってほしい」とアピール。入場無料。午前10時〜午後5時。問い合わせは中川さん(電話0269・23・2121)へ。