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野尻湖の名ヨット、化粧直しで再出発 安全祈願の進水式

信濃毎日新聞(2016年6月20日)

 大正末期に造られ、復元などを経て約90年にわたり信濃町の野尻湖のヨット文化を支えてきた伝統のヨット「オメガ」=写真=が老朽化に伴う大規模な修繕を終え、関係者が19日、野尻湖で安全祈願の進水式を開いた。

 オメガは全長約6メートル。大正末期の1925年ごろに造られ、避暑に訪れる欧米人によって野尻湖に持ち込まれたとみられる。野尻湖には修復や復元を経た2隻がある。このうち湖畔でキャンプ場を運営する東京YMCA(東京)が現在は繊維強化プラスチック製の1隻を所有、利用する。

 老朽化が目立つ中、「多くのキャンパーにヨットの楽しみを教えてくれたオメガを再生したい」との機運がYMCA内外で高まり、3年ほど前にマスト(支柱)の防腐処理や劣化したかじの交換などに着手。総仕上げとして富山県で船体や船底の塗装、補修を進めてきた。

 この日は東京YMCAの関係者やキャンプ場を管理する町民ら十数人が、化粧直ししたオメガを野尻湖畔に浮かべ、安全を祈願。今後、YMCAのキャンプ参加者や予約した一般利用者が乗船する。キャンプ場の所長を務める東京YMCAの諏訪治邦(はるくに)さん(53)は「野尻湖で長く活躍した名ヨットの『復活』を地元の人にも知ってほしい」と話していた。

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