「フランス絵画の宝庫」といわれるランス美術館のコレクションを堪能できる「華麗なるフランス絵画 ランス美術館展―ダヴィッドからピサロ、ゴーギャン、藤田嗣治(つぐはる)まで」(同展実行委員会=福井県立美術館、福井新聞社、福井放送主催)が5日、福井市の同美術館で開幕した。国内初公開の21点を含む70点を公開。初日から熱心な美術ファンが詰めかけた。
フランス北部の古都ランスにある美術館の大改修に合わせて実現した。
展覧会は4章構成で、3章までは17~20世紀にかけての西洋絵画の変遷を追う内容。印象派を代表するピサロの「オペラ座通り、テアトル・フランセ広場」(1898年)をはじめ、ドラクロワやコロー、ミレー、シスレー、ゴーギャンら名だたる作家の名品を紹介している。
第4章はランスで洗礼を受け、制作も行った藤田嗣治の27点を展示。中でも晩年に手掛けたフレスコ壁画の素描は、木炭で描かれた筆致が生々しく、見る人を引きつけていた。
岐阜県から訪れた花田耕司さん(61)は「好きな印象派の絵を気持ち良く見ることができた。壁の色や照明も落ち着いた雰囲気でいい」と話していた。
同展は12月25日まで。