松平春嶽が大目付の岡部長常に送った書状(福井県文書館提供)

松平春嶽が大目付の岡部長常に送った書状(福井県文書館提供)

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松平春嶽や橋本左内、梅田雲浜...幕末偉人書状など新収蔵 福井県文書館

福井新聞(2024年4月11日)

 福井県文書館(福井市)は4月10日、新収蔵史料の一部を県庁で披露した。松平春嶽や梅田雲浜、橋本左内ら幕末に活躍した福井ゆかりの偉人たちの自筆書状など8点で、初めて確認された史料もあり、他藩との交流や当時の政治状況がうかがえる。

 同館には昨年3月以降、県民などから675点の史料が寄贈された。今回披露した8点は書状や短冊、掛け軸で、このうち6点が新たに確認された。残る2点は過去に記録はあるが、所在が分からなくなっていたという。

 松平春嶽の書状は、1862(文久2)年に幕府の政事総裁職に就いた後、大名などを監視する大目付の岡部長常に対し、薩摩藩主の父、島津久光に官位を与えるよう助言している。梅田雲浜の書状は1849、50(嘉永2、3)年ごろのもの。福井藩陪臣の野村淵蔵に宛て、水戸藩主だった徳川斉昭の復権を目指す同藩士の越前での活動に加勢を依頼している。

 13日から県文書館で8点の史料に関する企画展を開く。書状の内容や、それぞれの功績などをパネルで紹介する。6月26日まで。

 同館の長野栄俊主任は「多くの人に研究してほしい。(幕末の偉人たちが)こんな字を書いていたのかと見るのも面白い」と話した。主な新収蔵史料はデータベース「デジタルアーカイブ福井」で公開している。

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