福井県あわら市ゆかりの人気漫画「ちはやふる」にちなみ同市が取り組んでいる催し「ちはやふるｗｅｅｋ　ｉｎ　あわら２０１６」冬企画が１０日、同市のＪＲ芦原温泉駅前の会場で始まった。主要登場人物で同市出身の「綿谷新（わたやあらた）」のシーンなどを集めた漫画の複製原画を展示。県内外から大勢のファンが訪れ「ちはやふる」の世界を堪能していた。１８日まで。

　綿谷新の誕生日が１２月１日とされていることから市が企画。作品に登場する「勝義（かつぎ）書店」を再現した会場では、オープン前から数十人の列ができ、人気ぶりをうかがわせた。

　オープニング式典ではアニメ版を制作したテレビ局のプロデューサーが駆けつけ「新の生誕地での開催は感慨深い。どんどん広がる『ちはやふる』の世界を楽しんでもらえたら」とあいさつ。同市の白藤こども園の５歳児１６人がバースデーソングを歌い、除幕した。

　会場には新の登場シーンから選んだ２７シーンの複製原画パネルを、せりふを添えて展示。漫画の表紙など１４シーンのカラーパネルも並ぶ。アニメで新役を務める声優細谷佳正さんが今回特別に、原作で新が主人公に好きと告白するせりふを収録。来場者は告白場面の特大パネル前で音声を聴き、アニメの世界に浸っていた。

　グッズ化したい登場人物の投票コーナーでは、限定で配られた誕生日ケーキを頰張りながら意中の人物を選んでいた。

　京都市から訪れた女性（２４）は「新君の大ファンで新君に会いにきました。せりふや絵を見て涙があふれそう」と感極まった様子で話していた。

　会場は１８日までの期間限定で、午前１０時～午後４時。