旧善光寺街道を練り歩いた「狐の嫁入り」の行列=26日、筑北村

旧善光寺街道を練り歩いた「狐の嫁入り」の行列=26日、筑北村

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キツネの花嫁、7年目ごと「珍行列」 筑北で100年以上の歴史

信濃毎日新聞(2017年3月27日)

 東筑摩郡筑北村の青柳地区で26日、地元の里坊(さとぼう)稲荷神社の春祭りに合わせて7年目ごとに行われる「狐の嫁入り」があった。キツネの面をかぶった地区内の男性が、嫁入りの行列に倣って旧善光寺街道約1キロを練り歩いた。100年以上の歴史があるとされる「珍行列」を一目見ようと、沿道には主催者発表で千人以上が集まった。

 行列は、箱形のげたを履いた先導役を頭に、長持ちや仲人、花嫁を乗せたかごなど40人ほど。地区の住民が引く山車が後に続いた。雪や雨が断続的に降るあいにくの天気だったが、大勢のアマチュアカメラマンがシャッターを切った。

 祭り保存会によると、青柳地区には、同神社に祭られたキツネを含む3匹のキツネの守り神がいるという言い伝えがある。地区に災難がないのはキツネのおかげとされ、住民は7年目に1度の嫁入り行列で感謝の気持ちを表している。

 キツネの花嫁の大役を務めた関崎司さん(20)は顔を白く塗り、油あげをかじるしぐさで愛嬌(あいきょう)を振りまいた。高齢化で祭りの担い手は減っているが、「これからも参加して祭りを存続させたい」と話していた。

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