氷見振舞酒特区(どぶろく特区)で酒類製造免許を持つ氷見市小境の民宿「小境荘」(角間吉郎社長)が11日、2年ぶりに「どぶろく試飲会」を開き、参加した市内外の約30人がブリ、ツバキ、ナガラモの酵母を使ったどぶろく3種類の飲み比べを楽しんだ。
角間社長は「昨年はコシヒカリがイノシシ被害に遭って開催を断念したが、ことしは電気柵のおかげで無事収穫でき、いい味に仕上がった」とあいさつ。酵母を開発した県食品研究所の瀬智之研究員が「味は酵母で決まる。ブリは発酵度が高く芳醇、ツバキは甘みがあり、ナガラモは香りがよく酸味が多い」と説明した。
市観光協会の中野善宏事務局長の音頭で乾杯。参加者は角間社長が"敵討ち"として用意したイノシシ肉や新鮮な海の幸とともに3種類のどぶろくを飲み比べた。
角間さんは2008年に酒類製造免許を取得。山あいの棚田で自ら栽培するコシヒカリを原料にどぶろくを造り、毎年冬に試飲会を開いている。どぶろくは宿泊や食事客のほか、180ミリリットル450円(税込み)で量り売りしている。