砺波市の特産品「大門素麺(おおかどそうめん)」作りが最盛期を迎えている。21日、同市大門の黒田権一さん(66)方では早朝、天日干し作業が行われ、はさに掛かった白い麺が青空に映えていた。
大門素麺は現在、13戸で生産されているが、屋内乾燥が主流。黒田さん方でのみ昔ながらの天日干しを続けている。午前6時ごろから、手伝いの女性たちが、麺がくっつかないようにする「はし分け」をしながら寒風にさらしていた。丸まげ状に梱包(こんぽう)し、10日ほど乾燥させて仕上げる。
JAとなみ野大門素麺事業部によると、今季は約36万袋(1袋約350グラム入り)の出荷を予定し、うち約6千袋はかつてのように地元産の小麦を用いる。
大門素麺の魅力を高めようと、昨年12月から黒田さんを含む同部の生産者6戸が試作に取り組んできた。今春、JAとなみ野の直売所などで限定販売される。
黒田さんは「砺波市の特産として大門素麺の価値が高まってほしい」と話した。