石川県指定無形民俗文化財の「ぞんべら祭り」は6日、輪島市門前町鬼屋の鬼屋神社で営まれ、氏子らが田作りから田植えまでの農作業の様子を演じ、五穀豊(ほう)穣(じょう)を祈った。
拝殿の一角を田に見立てて行われ、祭主の中田玄丈さん(68)が鏡餅を棒で刺した鍬(くわ)で、「よいしょ」「ネソネソ」の掛け声とともに、田起こしやあぜ塗りの様子を再現した。牛耕の場面では、鼻取り役の飛岡穣(ゆたか)さん(60)が牛を表す神楽太鼓と一緒に激しく動き回って参列者の笑いを誘った。
最後に早乙女役の飛岡みのるさん(88)、香さん(53)、岡田滋子さん(77)、明子さん(57)が苗の代わりに松葉を置いて田植えを演じ、コゴメの枝で床を打ち鳴らして豊年を願った。