高岡の歴史をデザインした全長約100メートルのアルミアート。1609年の前田利長公の高岡入城=高岡市下黒田の新高岡駅立体駐車場

高岡の歴史をデザインした全長約100メートルのアルミアート。1609年の前田利長公の高岡入城=高岡市下黒田の新高岡駅立体駐車場

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巨大アルミアート完成 新高岡駅立体駐車場

北日本新聞(2015年2月21日)

■アルミ材に万葉時代からの歴史刻む

 高岡の歴史をアートで発信-。北陸新幹線新高岡駅(高岡市下黒田)の市営立体駐車場外壁で、高岡の歴史をデザインした全長約100メートルのアート「History of TAKAOKA」が完成した。金型・省力装置製造のクリエイトダイス(同市戸出栄町、穂田実社長)が、地元アートディレクターのデザインを独自の技術で地場産業のアルミの板に落とし込んだ。高岡の歴史と技術で"飛越能"の玄関口から魅力をアピールする。(高岡支社編集部・柵高浩)

 3階建ての立体駐車場(収容台数461台)の1階部分の南側と西側でシャンパンゴールドの色合いのアートを施した。

 金屋町の石畳通りをイメージし、高岡の八つの歴史に関する年号や風景、デザインを間隔を空けて配置。大伴家持が越中国司となった746年から、開町の祖・前田利長公の高岡入城、雨晴海岸と二上山の国定公園指定、2009年の福岡地域の菅(すげ)笠製作技術の重要無形民俗文化財指定まで約1200年の高岡の歴史を再現した。

 デザインは、ファイン・プロジェクト(高岡市伏木一宮)のアートディレクター、中山真由美社長が担当。コンセプトは、石畳の通りを歩きながら万葉の時代から現代までの"タイムトラベル"だ。富山大芸術文化学部の武山良三学部長らが監修した。

 近づくと突然、アートが現れる。年号やコメントも角度によって見え方が異なるなど「驚き」の要素も計算に入れた。中山社長は「立ち止まって『これは何だろう』と考えてもらえるようなデザインになった。地元の人にも親しんでもらいたい」と話す。

 クリエイトダイスは、独自開発の打ち抜き金型とプレス装置を使って約400枚のアルミ板(縦180センチ、横25センチ)に細かい穴を開けるなどの加工を施し、中山社長のデザインを実現した。プロジェクト担当で営業部の山本雅己さんは「高岡の歴史と技術が詰まったアートを多くの人に楽しんでほしい」と話した。

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