白山市美川地区で16日、藩政期から続く「おかえり祭り」が2日間の日程で開幕した。金箔(きんぱく)や漆を施したきらびやかな台車13台が練り、若衆の掛け声が町に響き渡った。
おかえり祭りは美川南町の藤塚神社の春季例大祭で、北前船の寄港地として栄えた港町の活気を今に伝えている。
初日の「神幸祭」では、早朝に神社を出発した台車や神輿(みこし)が各町内を巡行し、深夜に美川浜町の御旅所に到着した。紋付き袴(はかま)姿の美川校下青年団員が力強いラッパや旗振りで神輿を先導した。獅子舞グループ「おかえり獅子」は大獅子を前に勇ましく舞い、観衆を魅了した。
台車や神輿は「還幸祭」の17日、御旅所から今年の「おかえり筋」である美川今町を通って藤塚神社に戻る。