県内で先行上映中の映画「ＮＯＲＩＮ　ＴＥＮ～稲塚権次郎物語」の公式ガイドブックが刊行された。稲塚秀孝監督（東京）がまとめた。

　映画は小麦農林１０号をつくった南砺市西明（城端）出身の農業研究家、稲塚権次郎さん（１８９７～１９８８年）の生涯を描き、育種に注いだ情熱と家族愛をつづった。

　ガイドブックでは権次郎さんが農林１０号を育種した道のりや、農林１０号が米国のノーマン・ボーローグ博士の手によってさらに改良され、世界の食糧危機を救う「緑の革命」につながった経緯を詳細に紹介。映画のあらすじをはじめ、主演の仲代達矢さんのインタビュー、主な出演者のメッセージ、登場人物の相関図などを載せた。

　稲塚監督は映画化を決めた思いを書き、昨年、南砺市を中心に行ったロケの様子も日記形式でまとめた。

　合同出版（東京）が発行し、Ａ５判変形９４ページで８３３円（税別）。上映中のＴＯＨＯシネマズファボーレ富山、富山シアター大都会、ＴＯＨＯシネマズ高岡のほか県内の主な書店などで販売している。