高岡市の景勝地・雨晴海岸の「義経岩」そばでつくっている歩行者専用の踏切が、30日午後3時から使えるようになる。整備する市とJR西日本が23日、発表した。これまでは線路内に入って氷見線を横断する人が後を絶たず、地元では長年の懸案だった。
観光用の駐車場から岩に行くには、渋谷川河口近くの線路下をくぐる約350メートルのルートを通らなければならなかった。しかし、かなり遠回りになるため、道路そばの柵が途切れた場所から軌道に入って氷見線を横切り、岩に直行する人が少なくなかった。
危険性を指摘する声が多い上、北陸新幹線開業もあり、市が費用を負担し、JRが工事を担う形で踏切をつくることを決定。4月から着工していた。市によると、歩行者の待機場所をめぐって計画変更を強いられたが、海水浴シーズンに間に合わせたという。
岩は、文化審議会が19日に国名勝にするよう答申したばかり。太田雨晴観光協会長で、太田校下連合自治会長を務める竹本哲夫さんは「危険な横断が解消できる。大勢の人に、美しい景観を安全に楽しんでもらいたい」と話した。