22日に行われる南砺市荒木(福光)の伝統行事「荒木ねつおくり祭り」に向け、太鼓打ち練習会が10日夕、荒木自治会館で始まり、児童約30人が祭りに欠かせない熱送り太鼓の基本を学んだ。祭り当日は太鼓打ちコンクール(北日本新聞社共催)もあり、児童らが練習成果を披露する。
祭りは稲の病害虫を払い、豊作を祈る市無形民俗文化財の伝統行事。1688(元禄元)年に始まったとされ、土用の入りから3日目(土用の三番)に行われる。子どもたちが神舟を担ぎ、熱送り太鼓をたたいて地区を回り、「ねつおくるばーい」とはやしながらササ竹で田んぼの稲を払う昔ながらの形を守る。「とやまの祭り百選」「とやまの音風景」にも選ばれている。
練習会は文化庁の支援を受けて荒木自治会(得能修会長)が開き、荒木ねつおくり祭り保存会(斉藤一夫会長)の会員が指導した。児童は2班に分かれて構え方やリズムの取り方を習い、「よーっ」と勇ましい掛け声を上げて力強いばちさばきを見せていた。
福光東部小学校5年の湯浅裕基君(10)は「伝統の太鼓をもっと練習してうまくなりたい」と話し、同小6年の杉本裕貴君(11)は「ばちを天に向かって高く上げ、大きな音を出せるようになってきた。コンクールでは金賞を目指したい」と何度も練習を繰り返していた。
児童たちは12日まで練習を続け、19日に大人との合同練習会を開いて本番に備える。