稲の病害虫を払う南砺市無形民俗文化財の伝統行事「荒木ねつおくり祭り」が22日、荒木地区(福光)であり、地元の児童約70人が田んぼ沿いでササ竹を振って豊作を祈った。
「ジジ」「ババ」と呼ばれる稲わら人形を乗せた神舟を担いだ児童を先頭に荒木自治会館を出発。約5キロの順路をねつおくり太鼓を響かせながら巡った。児童たちは田んぼの所々で止まり、「豊年満作」「お米がたくさんとれますように」などと書いた短冊を付けたササ竹を振り「ねつおくるばーい、ねつおくるばーい」と元気に声を合わせた。
ねつおくりは江戸時代の1688(元禄元)年に始まったと伝えられる。「ねつおくり祭り」として昔ながらの形を継承しているのは福光地域でも荒木地区だけで、毎年、土用の入りから3日目の「土用の三番」に行っている。
荒木のねつおくり祭りは「とやまの祭り百選」、ねつおくり太鼓は「とやまの音風景」にも選ばれている。