高岡御車山会館(高岡市守山町)に展示されていた国重要有形・無形民俗文化財「高岡御車山祭」の通町の山車(やま)の搬出作業が29日、同館で行われた。30日に御(おん)馬(ま)出(だし)町(まち)の山車が搬入される。4月の開館以来、初の展示替えとなる。
作業には、通町の住民約30人が参加。車輪が付いた地山に登り、からくりを行う唐子人形やご神体の布袋(ほてい)和尚の人形を降ろした。人形は服や手足なども取り外して箱にしまわれた。地山に取り付けられた幔(まん)幕(まく)や高欄も外した。部材は同市末広町の収蔵庫「山倉」までトラックで運搬。地山は住民らが実際に曳(ひ)いて運び出した。
通町の山車は、同館がオープンした4月から展示されていた。山車全7基は4カ月ごとに交替。30日からは御馬出町の山車が展示される。
同日御馬出町の住民によって行われる山車の搬入の様子は、一般客も見ることができる。御馬出町の山車の幔幕は刺しゅうのほつれや汚れのためことし5~8月に修繕され、今回初めてのお披露目。華やかな花笠も会館での展示に合わせて新調した。30日午後4時ごろから同館で安全祈願の神事が執り行われる。