富山湾の味覚「ベニズワイガニ」のことしの初競りが3日、射水市八幡町(新湊)の新湊漁港であった。初日の水揚げは昨年より約200匹多い3180匹で、色鮮やかなカニが並ぶ競り会場は"朱色のじゅうたん"を敷いたようになった。
1日午前0時に漁が解禁され、新湊漁協所属の漁船5隻が出漁し、沖合にカニかごを仕掛けた。例年は翌2日未明にかごを引き揚げるが、ことしは資源保護のため漁を見合わせている水曜日だったため、1日遅らせて3日とした。
午後1時から始まった昼競りには40~80センチほどのサイズ別にカニが並べられ、競り人の威勢の良い声が響き、仲買人が次々と競り落としていった。重さ1キロ以上で上質の「新湊ブランド」を示すタグが付けられたのは61匹だった。
漁協によると浜値は昨年より1割安く、水揚げ量が多かったことが原因とみられる。当面は地元の料理店やすし店、スーパーなどの小売店に出回るという。
11月末から来年1月ごろに最盛期を迎える。漁期は来年5月末まで。