射水市新湊地域中心部を流れる内川や富山新港の遊覧を行っている新湊観光船(同市海王町・新湊、土屋和久社長)が、同市小杉地域を流れる下条川の遊覧を始める。北陸信越運輸局が3日、同社からの事業申請を1日付で許可したと発表した。同社は「9月中旬から事業を始めたい」としている。
遊覧ルートは、同市立町(新湊)の「川の駅新湊」を発着点とした往復約16キロのコース。内川沿いにある川の駅から富山新港に出て下条川に入り、あいの風とやま鉄道小杉駅近くの小杉地域旧市街地に架かる「鷹寺橋」近くでUターンし、川の駅に戻る。
新湊地域臨海部の工場群や田園風景、小杉地域の旧北陸道周辺の古い町並み、下条川べりの桜並木など、見どころは盛りだくさん。遊覧には40人乗りの屋形船「いみず丸」を使う。運航に向け、6月には地元の観光ボランティアを乗せて研修会も開いた。
同社は鷹寺橋近くに停船場を整備しており、今後は川の駅と停船場で観光客を乗降させる事業を計画している。新湊と小杉を船で結ぶ二次交通としての役割や、新たな観光資源としても期待される。
運賃の届け出などの手続きが9月中旬に終わる見込みで、それ以降にチャーターの依頼に応じて運航を始める。同社は「新湊と小杉を川で結んで射水市合併10周年の節目に市の一体感を高めるとともに、多くの観光客を呼び込みたい」としている。