高岡鋳物発祥の地・高岡市金屋町で行われる「金屋町楽市inさまのこ」(北日本新聞社後援)では、18、19の両日夜に同町の宗泉寺で開かれるフォーラムに合わせ、石畳通りの町家の千本格子「さまのこ」を内側から照らすとともに、さまのこをイメージして作った紙照明500個を設置して同寺まで導くライトアップを行う。15日夜、楽市の照明を担当する富山大芸術文化学部の学生らが試験点灯を行った。
楽市は、金屋町自治会や同学部などでつくる実行委員会が主催する。ライトアップは初めての試みで、さまのこがある町家に協力してもらい、中にスタンドライトを置いて格子の影を石畳に映し出す。
さまのこをモチーフにした紙照明は、7ミリ間隔で切り込みを入れた紙を筒状に丸め、たわませて中央を膨らませたデザイン。学生らが考案・製作した。中にLED(発光ダイオード)ライトを入れ、通り沿いに置いたり、軒下につるしたりして、多様な形の光と影で町を彩る。
試験点灯では、さまのこの影や紙照明の光が石畳に浮かび上がり、幻想的な光景が広がった。照明班の紺井優希さん(4年)らは「紙照明はきれいに見える形を検討した。新しい試みなので、夜の金屋町も楽しんでほしい」と話した。
フォーラムは両日とも午後6時半から。18日は「工芸のカガヤキ」、19日は「職人のカガヤキ」をテーマに大学教授や漆芸家、鋳金家らが語り合う。ライトアップは両日とも午後6時~8時半に行う。