南砺市相倉合掌造り集落(平)の青年会(中島仁司会長)は20日、世界文化遺産登録20周年を記念して15年ぶりに秋祭りの獅子舞を復活させる。シルバーウイークで訪れる大勢の人々に楽しんでもらおうと、16日夜も青年会員や子どもらが集落内の地主神社横の集会場で稽古に励んだ。
相倉集落は1995年12月、菅沼合掌造り集落(上平)、白川郷(岐阜県白川村)と共に世界遺産に登録された。
集落は登録以降、少子高齢化が進み、獅子舞は4月20、21日の春祭りでのみ披露し、若い担い手が集まりにくい秋祭りでは途絶えていた。
2013年に茨城県から移住してきた相田慶一さん(37)と笑那(えな)さん(8)親子や、中田拓郎さん(36)の長男、颯(はやて)君(7)が昨年から獅子舞に"デビュー"し、近い将来担い手となる颯君より幼い子どもたちがさらに6人いるなど、最近、集落に子どもが増えていることも復活の機運を高めた。
中島会長(35)が、世界遺産20周年の記念の年でシルバーウイークと重なることしが秋の獅子舞を再興させるチャンスだと寄り合いで提案し、住民たちも賛同した。
中島会長は「青年会と子どもたちで集落を将来にわたり守り受け継いでいくという気概を見せたい。ことしをきっかけに秋祭りの獅子舞も長く続けていきたい」と話す。
20日は午後4時半ごろから地主神社で獅子舞が始まる。