JR城端線の利用促進や観光への活用をテーマにしたシンポジウムが14日、南砺市福野文化創造センターで開かれ、大学の専門家や沿線高校の生徒から、地元特産品による魅力づくりや、ダイヤ改編などのアイデアが出された。
北陸新幹線開業と、城端線での観光列車「ベル・モンターニュ・エ・メール」(愛称・べるもんた)の運行開始を機に、城端線への関心を高めようと、住民グループ「南砺の城端線を活(い)かす会」(古瀬正嗣会長)などが企画した。
中嶋勝彦元帝京平成大教授は、団塊世代の旅行が平日に多いことを踏まえ、「平日にも『べるもんた』を運行すべきだ」と訴えた。花島榮一市商工会長は、「着地型観光」の取り組みを紹介し、「おもてなしの心を育てたい」と意気込みを語った。
南砺福野、南砺福光両高校生徒らは「里芋コロッケなどの特産を車内で試食できればいい」「SNSで魅力を発信したい」など、利用者増加へのアイデアを出し合った。
中川大・京都大大学院教授は基調講演で、城端線の利便性を高める方策として、一定間隔おきの時間に運行するダイヤへの改編を提案。公共交通を活用し、まち歩きをする観光が主流になっていることに、城端線の新たな活路があることも訴えた。
「ふるさと城端線応援団」の松本久介団長が、砺波平野の産業育成などに果たした城端線の役割を報告した。北日本新聞社後援。