来年のえと「申(さる)」にちなみ、南砺市下梨(平)の農事組合法人・五箇山和紙では、サルをかたどった和紙人形作りが最盛期を迎えている。
紙塑(しそ)民芸品と呼ばれる人形で、裁断時に出る和紙くずや紙すきの際に残ったコウゾを粘土状にして成形し、和紙を貼って絵付けをしていく。
五箇山和紙が同市相倉合掌造り集落(同)で営む「和紙漉(す)き体験館」で、伝統工芸士の前崎真也代表理事(55)が一筆一筆丁寧に描いている。
サル人形は「景気が上向くように」と願うしぐさをし、気張り顔、笑顔、とぼけ顔とそれぞれ異なる豊かな表情をしている。全て手作業で年末まで3千個仕上げる。前崎さんは「好みの表情を選びながら人形に触れ、手作りの温かみを感じてほしい」と話す。
1体810円。取り扱い店などの問い合わせは五箇山和紙、電話0763(66)2016。